AIゲームの作り方完全ガイド【2026年版】道具選びから公開・権利確認まで

AIゲームの作り方は2026年に入って大きく変わりました。以前はチャットにコードを書いてもらい、それを自分で貼り付けて動かすやり方が中心でした。いまは無料のチャットでもその場でゲームが動き、有料の開発エージェントに頼めばフォルダ作りからテストまで進めてくれます。
この記事では、プログラミング経験がない人が最初の1本を作り、絵や音を整えて公開するまでの全工程を順番にまとめました。方法の選び方とそのまま使えるプロンプト、素材づくりと公開先、商用利用や著作権の注意点と費用の目安までをこの1本で確認できます。
料金やプランの内容は2026年10月時点で各社の公式ページを確認したものです。変更が多い分野なので、契約の前には必ず公式ページも見てください。
この記事の目次
AIでゲームを作る3つの方法
AIを使ったゲーム制作は、どこまで任せるかによって大きく3つに分かれます。どれが優れているという話ではありません。作りたいものと使える時間に合わせて選びます。
1. ノーコード生成サービスに作ってもらう
DreamCoreやRosebud AIのように、ゲームを作るための専用サービスに「こういうゲームを作って」と話しかける方法です。コードは画面に出てこないことが多く、できたゲームはそのサービスの中で遊んだり共有したりします。スマホだけで完結するものもあり、最初の一歩としては一番手軽です。
そのかわり、細かい調整や外部サイトへの持ち出しはサービスの機能に左右されます。サービスが終了すると作品も遊べなくなるおそれがあります。
2. チャットAIにコードを書いてもらう
ChatGPTやGeminiに頼んで、ブラウザで動くゲームのHTMLを書いてもらう方法です。2026年10月時点ではGeminiのCanvasもChatGPTのコードブロックも、書いたHTMLをその場でプレビューできます。できたファイルは手元に保存できるので、自分のサイトやitch.ioにそのまま置けます。
ファイル1枚で収まる小さなゲームなら、この方法で十分です。規模が大きくなるとコードが長くなり、チャットのやり取りだけで直すのが難しくなっていきます。
3. 開発エージェントに作業を任せる
Claude CodeやCodexのような開発エージェントは、パソコンの中のフォルダを直接読み書きします。複数のファイルを作り、ゲームを起動して動作を確かめ、エラーを見て直すところまでがエージェントの受け持ちです。OpenAIはCodex向けにブラウザゲーム制作用の「Game Studio」プラグインを公開しています。このプラグインはPhaserやThree.jsを使った2D・3Dゲームの計画からテストまでを手順化しています。
中規模以上のゲームや、Steamで売るような作品を目指すなら、この方法が第一候補です。有料プランが前提になり、ターミナルの基本操作も覚える必要があります。詳しい手順はClaude Code・Codexでゲームを作る方法にまとめています。
| 方法 | 代表的な道具 | 必要なもの | 向いている作品 |
|---|---|---|---|
| ノーコード生成 | DreamCore、Rosebud AI、GDevelop | スマホまたはブラウザ | 数分で遊べるミニゲーム |
| チャットでコード生成 | Gemini Canvas、ChatGPT、Claude | ブラウザ(PC推奨) | HTML1枚のブラウザゲーム |
| 開発エージェント | Claude Code、Codex、Unity AI | PCと有料プラン | 複数ステージの作品、販売用の作品 |

自分に合う方法の選び方
迷ったときは、予算とパソコンの有無と目標の3つで決めると早く絞れます。
予算ゼロ・スマホだけの場合
スマホだけで作るならDreamCoreのようなアプリが候補になります。iPhoneならApp Storeから入れて、チャットで頼むだけでミニゲームができます。ブラウザ版のGeminiもスマホから開けるので、Canvasで簡単なゲームを作ることも可能です。無料で作る方法とツールの比較は無料・スマホでAIゲームを作る方法で詳しく比べています。
パソコンはあるが費用はかけたくない場合
Gemini CanvasとGoogle AI Studioの組み合わせが第一候補です。Canvasは無料プランでも使えます。Google AI StudioのBuildも試作の段階なら無料です。2026年のGoogle I/Oでは最初の2つのアプリまでGoogle Cloudに無料で公開できるようになったと発表されました。
作品として仕上げたい・販売したい場合
月3,000円前後の有料プランで開発エージェントを使うのが現実的です。ClaudeならProプラン(月20ドル)からClaude Codeを使えます。Codexは有料のChatGPTプランが基本で、FreeとGoのプランはデスクトップアプリで軽量モデルを試せる程度です。提供も順次とされています。売るつもりなら、素材づくりに使う道具も商用利用できるプランを選ぶ必要があります。
ポイント
最初の1本は無料のチャットで作り、物足りなくなったら有料のエージェントに移るのが失敗の少ない順番です。小さなゲームで「どう頼めば伝わるか」をつかんでおくと、エージェントに大きな作業を任せたときにも指示がぶれません。
ゲームが完成するまでの7工程
AIを使ってもゲーム作りの工程そのものは変わりません。変わるのは各工程にかかる時間です。全体の流れは次のとおりです。
- STEP 1企画遊びの中心を1行で決める
- STEP 2本体動く最小版を作る
- STEP 3画像キャラと背景を差し替える
- STEP 4音BGMと効果音を付ける
- STEP 5テスト遊んで直す
- STEP 6公開遊べる場所に置く
- STEP 7権利確認規約と開示を確かめる
各工程で使う道具と費用
| 工程 | 主な道具 | 無料で使えるか |
|---|---|---|
| 企画 | ChatGPT、Gemini、Claude | 無料プランで十分 |
| 本体 | Gemini Canvas、ChatGPT、Claude Code、Codex | チャットは無料、Claude Codeは有料 |
| 画像 | Geminiの画像生成、ChatGPTの画像生成、PixelLab | 無料枠あり(回数に上限) |
| 3Dモデル | Meshy、Tripo AI | 無料枠あり(権利条件に注意) |
| BGM | Suno | 無料プランは商用利用不可 |
| 効果音・声 | ElevenLabs | 無料プランは商用利用不可 |
| 公開 | GitHub Pages、itch.io、unityroom | 無料 |
表の中で注意したいのは素材の行です。無料プランで作れても、商用利用が認められていない道具がいくつもあります。広告を付ける、販売するといった予定が少しでもあるなら、素材の工程に入る前に各道具の条件を確認してください。
最初の1本を作る手順
ここからは、無料で使えるGemini Canvasを例に、もぐらたたきゲームを作る手順を説明します。ChatGPTでも同じプロンプトで進められます。
企画を1行で決める
最初に「何をすると点が入り、どうなると終わるか」を1行で書きます。たとえば「穴から出てくるもぐらをクリックして叩き、30秒で何匹叩けたかを競う」です。この1行が決まっていないと、AIは無難な見本を返してくるだけになります。
プロンプトを送る
- Geminiを開くパソコンのブラウザでgemini.google.comを開き、Googleアカウントでログインします。
- Canvasを選ぶ入力欄のツールからCanvasを選びます。
- プロンプトを貼って送信する下のプロンプトを貼り付けて送ります。右側にコードとプレビューが表示されます。
- プレビューで遊ぶ実際にクリックして、点数とタイマーが動くかを確かめます。
ブラウザで遊べる「もぐらたたき」を、HTMLファイル1つで作ってください。
【遊び方】
・3×3のマスに穴があり、ランダムな穴からもぐらが出てくる
・もぐらをクリック(スマホではタップ)すると1点
・制限時間は30秒。終わったら得点を大きく表示し、「もう一度」ボタンを出す
【見た目】
・画像ファイルや絵文字は使わず、図形の描画だけで表現する
・明るい色づかいで、スマホの縦画面でもはみ出さない
【条件】
・外部のライブラリやファイルは読み込まない
・HTML、CSS、JavaScriptを1ファイルにまとめる
・コードの各部分に日本語で短いコメントを付ける
プロンプトは「遊び方」「見た目」「条件」に分けて書くと、抜けや矛盾に気づきやすくなります。条件の「1ファイルにまとめる」は、あとで公開するときに手間を減らすための指定です。
少しずつ機能を足す
最小版が動いたら、1回の依頼で足す機能は1つか2つに絞ります。一度にたくさん頼むと、どの変更で動かなくなったのかが分からなくなるからです。
いまのゲームに次の2つを追加してください。ほかの部分は変えないでください。
1. 時間が残り10秒を切ったら、もぐらの出る間隔を短くする
2. ハイスコアをブラウザに保存し、タイトルの下に表示する
「ほかの部分は変えないで」と一言添えるだけで、関係のない箇所が書き換わる事故が減ります。チャットでの作り方とプロンプトの型はChatGPTとGeminiでブラウザゲームを作る手順でさらに詳しく扱っています。

規模を広げるときは開発エージェントに移る
ステージを増やす、タイトル画面やセーブ機能を付けるといった段階になると、1ファイルのHTMLでは管理しきれなくなります。この段階で開発エージェントに移ると、作業の進め方が次のように変わります。
- 作業用のフォルダを用意するゲーム専用のフォルダを作り、そこでClaude CodeやCodexを起動します。チャットで作ったHTMLがあれば、同じフォルダに入れておきます。
- 先に計画を書かせるいきなり実装を頼まず、「どんなファイル構成で、どの順番で作るか」を計画として書いてもらいます。内容を読んで、作りたいものとずれていないかを確かめてから実装に進みます。
- 決まりごとをファイルに残す使う言語やライブラリ、画面サイズ、やってほしくないことを決まりごととしてファイルに書いておきます。ファイル名はClaude CodeならCLAUDE.md、CodexならAGENTS.mdです。毎回同じ説明を繰り返さずに済みます。
- 小さく実装して確かめる計画の1項目ずつ実装してもらい、そのたびにブラウザで遊んで確かめます。PlaywrightのようなツールでAI自身に動作確認をさせるのも一つの手です。
- 変更を記録するGitで区切りごとに記録しておくと、うまくいかなかった変更をすぐに取り消せます。
計画を先に書かせる進め方は、Codexの公式プラグイン「Game Studio」でも採られています。チャットで頼むときよりも作業が長く続くので、最初の計画の段階で方向を合わせておくと手戻りが減ります。
ジャンル別の作りやすさと道具の組み合わせ
同じAIを使っても、ジャンルによって作りやすさはかなり違います。最初の1本はルールが単純で1画面に収まるジャンルを選ぶと完成させやすくなります。
| ジャンル | 作りやすさ | おすすめの組み合わせ | つまずきやすい点 |
|---|---|---|---|
| クリック・タップ系 | 易しい | Gemini CanvasまたはChatGPTだけで完結 | スマホでのタップ判定のずれ |
| パズル | 易しい | チャットでコード生成、問題データは表で渡す | クリアできない盤面が出ること |
| シューティング・アクション | 普通 | チャットで最小版を作り、Phaserなどに移す | 当たり判定と難易度の調整 |
| ノベルゲーム | 普通 | 文章をAIと練り、立ち絵は画像生成、組み立てはティラノスクリプトなど | 立ち絵の見た目をそろえること |
| RPG | 難しい | RPGツクールMZに生成した素材を入れるか、開発エージェントで自作 | 戦闘バランスとデータ量の多さ |
| 3Dゲーム | 難しい | Three.jsやUnity、Godotを開発エージェントで扱い、モデルはMeshyなど | 動作の重さと素材の形式の違い |
ノベルゲームやRPGは、ゲームの仕組みよりも文章や素材の量で手間が決まります。仕組みは既存のツールに任せ、シナリオや立ち絵づくりにAIを使うほうが完成に近づきます。反対にクリック系やパズルは、仕組みそのものをAIに書いてもらうやり方と相性がよいジャンルです。
絵と音の素材をAIで用意する
図形だけで動くゲームができたら、次はキャラクターや背景を画像に差し替えます。見た目が変わるだけでも、遊んだときの印象はかなり変わります。
キャラクターと背景
一枚絵の背景やキャラクターは、Geminiの画像生成やChatGPTの画像生成で作れます。同じキャラクターの表情違いや向き違いが必要なときは、最初に作った画像を添えて「この絵と同じキャラクターで」と頼むと見た目がそろいやすくなります。
ゲームに組み込むには、背景が透明なPNGにする作業が必要です。生成した画像の背景を消し、キャラクターの大きさをそろえてから読み込みます。
画像をゲームに組み込むときの頼み方
図形で作ったゲームに画像を入れるときは、ファイル名と置き場所を先に決めてから頼みます。AIは手元にどんなファイルがあるかを知らないので、名前と大きさを伝えないと、存在しないファイルを読み込むコードを書いてしまうことがあるからです。
いまのゲームの図形を、次の画像ファイルに差し替えてください。
画像はindex.htmlと同じフォルダの「img」フォルダに入っています。
・もぐら:img/mole.png(256×256、背景は透明)
・穴:img/hole.png(256×128、背景は透明)
・背景:img/bg.png(720×1280)
画像の読み込みが終わるまではスタートボタンを押せないようにしてください。
画像が読み込めなかったときは、今の図形で表示を続けてください。
最後の2行は、読み込みの途中で遊び始めてしまう不具合と、ファイル名の打ち間違いで画面が真っ白になる不具合を防ぐための指定です。画像を入れたあとは、パソコンだけでなくスマホでも表示が崩れていないかを確かめます。
ドット絵と3Dモデル
ドット絵ならPixelLabのような専用ツールが向いています。4方向や8方向の歩きのアニメーション、タイルセットなどをまとめて作れます。3Dモデルを作るなら、文章や画像から生成できるMeshyやTripo AIが候補です。Meshyの無料プランは月100クレジットで、作ったモデルはCC BY 4.0の扱いになります。帰属表示をすれば商用でも使えますが、表示を忘れると条件違反になります。
BGMと効果音
BGMはSuno、効果音や声はElevenLabsが定番です。ただしどちらも無料プランは商用利用が認められていません。Sunoの無料プランは1日50クレジットで、商用の権利が付きません。ElevenLabsは月6ドルのStarterプランから商用ライセンスが付きます。
注意
無料プランで作ったBGMや効果音を入れたまま、広告付きのサイトに置いたり販売したりすると規約違反になるおそれがあります。あとから有料プランに切り替えても、無料の時期に作った素材に権利がさかのぼって付くとは限りません。売る予定があるなら、素材は最初から商用利用できるプランで作ってください。
テストと修正のコツとつまずきやすい失敗
AIが書いたゲームは、一見動いていても細かい不具合が残っていることがよくあります。公開の前に、次の点を自分の手で確かめます。
- スタートからゲームオーバーまで、最後まで遊べるか
- スマホの縦画面と横画面で、ボタンや文字がはみ出さないか
- 何度もリトライしたときに、得点やタイマーが正しく初期化されるか
- 音が鳴るゲームの場合、スマホで最初にタップしたあと音が出るか
エラーの伝え方
直してほしいときは「動きません」とだけ書くのは避けます。何をしたら何が起きて、本当はどうなってほしいのかを分けて伝えると、修正が一度で済む確率が上がります。
次の不具合を直してください。
・やったこと:ゲームオーバー後に「もう一度」を押した
・起きたこと:タイマーが30秒に戻らず、0秒のまま始まる
・期待する動き:押すたびに得点が0、タイマーが30秒に戻る
・コンソールに出たエラー:(ここにエラー文をそのまま貼る)
Gemini Canvasなら、プレビュー右上の「コンソールを表示」がエラーやログの確認場所です。表示された英語のエラー文は訳さずにそのまま貼るほうが、原因を特定してもらいやすくなります。
同じ不具合が3回以上直らないときは、そのチャットで粘り続けるより、いまのコードを新しいチャットに貼って「このコードの不具合を直して」と頼み直すほうが早く片づくことがあります。やり取りが長くなると、古い指示と新しい指示が混ざりやすくなるためです。
つまずきやすい失敗
初めてAIでゲームを作る人がつまずく場面は、だいたい決まっています。よくある5つを挙げます。
最初から大作を頼んでしまう
「オープンワールドのRPGを作って」と頼んでも、形だけのものしか出てきません。1画面で終わるゲームを完成させ、そこから広げていくほうが結果的に早く大きな作品にたどり着きます。
一度にたくさんの修正を頼む
5つの修正を一度に頼むと、そのうちの1つで別の部分が動かなくなっても原因が追えません。修正は1〜2個ずつ頼み、動いたことを確かめてから次に進みます。
動いた版を保存していない
修正を重ねるうちに、前は動いていた機能が消えることがあります。うまく動いた段階のコードは、日付を付けたファイル名で手元に保存しておくと安心です。開発エージェントを使う場合はGitで記録しておくと、いつでも前の状態に戻せます。
スマホで確かめていない
パソコンでは問題なく遊べても、スマホではボタンが小さすぎたり画面からはみ出したり、音が鳴らなかったりする不具合がよく起きます。公開前にスマホでも最後まで遊んでください。
素材の権利を確かめずに公開する
無料プランで作った音楽や効果音を、広告付きのページに置いてしまう失敗です。素材の一覧と、どの道具のどのプランで作ったかをメモに残しておくと、公開前の確認が短時間で済みます。

作ったゲームを公開する方法
完成したゲームは、人に遊んでもらえる場所に置いて初めて作品になります。HTMLで作ったゲームとゲームエンジンで作ったゲームとでは、向いている公開先が違います。
| 公開先 | 向いているゲーム | 費用 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| GitHub Pages | HTML・JavaScriptのゲーム | 無料 | 自分のURLで公開できる。商用目的の利用は規約で禁止 |
| itch.io | HTMLのゲーム、ダウンロード版 | 無料(販売時は手数料を自分で設定) | 海外の利用者が多い。ZIPを上げるだけでブラウザで遊べる |
| unityroom | UnityまたはGodotでWeb出力したゲーム | 無料 | 国内の利用者が多い。2026年からGodot製のゲームも投稿できる |
| Steam | PC向けの販売用ゲーム | 1作品100ドル | 売上が1,000ドルを超えると100ドルが戻る。生成AIの使用は申告が必要 |
itch.ioにHTMLのゲームを置く手順
- ファイルをまとめるゲームのファイル名をindex.htmlにし、画像や音のファイルと一緒にZIPに圧縮します。index.htmlはフォルダの中に入れず、ZIPの一番上に置きます。
- プロジェクトを作るitch.ioにログインし、新しいプロジェクトを作って「Kind of project」でHTMLを選びます。
- アップロードするZIPをアップロードし、「This file will be played in the browser」にチェックを入れます。
- 表示を確かめる下書きの状態でページを開き、ブラウザで遊べるかを確かめてから公開に切り替えます。
広告収入を得たい場合は、Pokiのような海外のゲームポータルやAdSenseのH5 Games Adsといった選択肢もあります。
商用利用・著作権・Steamの開示
公開や販売の前に確かめておきたいのは、素材の権利と、公開先が定める開示のルールです。ここを飛ばすと、せっかく作ったゲームを取り下げることになりかねません。
道具ごとの商用利用の条件
| 道具 | 無料プラン | 商用利用できる条件 |
|---|---|---|
| Suno(BGM) | 商用利用不可 | Pro以上の有料プラン |
| ElevenLabs(効果音・声) | 商用利用不可 | Starter(月6ドル)以上 |
| Meshy(3D) | CC BY 4.0で商用可 | 無料は帰属表示が必要。有料プランは作ったモデルを自分のものとして扱える |
| GDevelop(エンジン) | 作ったゲームを公開できる | 年間売上が5万ドルを超える企業はProプランが必要 |
条件は予告なく変わることがあります。素材を作った日の規約を画面保存しておくと、あとで問い合わせを受けたときに説明しやすくなります。
著作権で気をつけること
文化庁が2024年7月に公表した「AIと著作権に関するチェックリスト&ガイダンス」では、既存の作品の権利を侵害するかどうかを2つの点で判断するとしています。似ているかという「類似性」と、元の作品をもとにしたかという「依拠性」です。プロンプトに既存作品のタイトルやキャラクター名を入れると、依拠性が認められやすくなる点もはっきり書かれています。
「有名作品の〇〇風に」といった頼み方は避け、色や形、雰囲気を自分の言葉で指定するのが安全です。詳しい確認項目はAIで作ったゲームの著作権と規約チェックリストにまとめました。
Steamで売る場合の開示
Steamでは、ストアに出すゲームに生成AIを使ったかどうかを申告します。2026年1月に申告フォームの説明が更新され、コードの補助など開発を効率化するための使い方は申告不要とされました。一方で、アートワークやサウンドや物語、ローカライズなどプレイヤーが触れる部分に生成AIを使った場合は申告が必要です。

かかる費用の目安
同じゲームでも、どの道具をどのプランで使うかによって費用は大きく変わります。2026年10月時点の公式価格をもとに、3つの組み合わせを示します。ドル建ての料金は、円での支払額が為替しだいで上下する点に注意してください。
0円で作る
Gemini CanvasかChatGPTの無料プランで本体を作り、図形や無料枠の画像で見た目を整えます。公開はGitHub Pagesかitch.io。BGMや効果音は商用利用できるフリー素材を使います。趣味で公開するミニゲームなら十分です。
月3,000円前後で作る
Google AI Pro(月2,900円)、ChatGPT Plus(月20ドル)、Claude Pro(月20ドル)のどれか1つを契約します。上限が増え、Claude ProならClaude Codeも使えます。複数ステージのゲームを作るなら、この価格帯が目安です。
月5,000円以上で作る
開発用のプランに加えて、SunoのPro以上やElevenLabsのStarter以上など、商用利用できる素材用のプランを契約します。販売や広告収入を考えるならこの形になります。
このほか、Steamで販売する場合は1作品につき100ドルの登録費が必要です。ゲームの売上が1,000ドルに達すると、この100ドルは支払いに上乗せされて戻ってきます。
補足
有料プランは月払いで1か月だけ契約し、集中して作ってから解約する使い方もできます。作りたいものが決まっていない段階で年払いを選ぶ必要はありません。

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よくある質問
プログラミングの知識がなくてもAIでゲームを作れますか
作れます。ノーコード生成サービスやGemini Canvasなら、文章で頼むだけで遊べるゲームができます。ただし不具合を直すときには、エラー文を読んで状況を説明する力が必要です。HTMLとJavaScriptの基本を少しずつ覚えていくと、直せる範囲が広がります。
スマホだけでも作れますか
作れます。DreamCoreはスマホのアプリだけで作成から共有まで進められます。Geminiもスマホのブラウザで利用可能です。ただし長いコードを読んだり、ファイルをまとめて公開したりする作業はパソコンのほうが楽です。
無料で作ったゲームを売ってもいいですか
ゲームの本体を無料のチャットで作ること自体は問題になりにくいですが、素材の道具には無料プランでは商用利用できないものが多くあります。SunoやElevenLabsの無料プランで作った音を入れたまま売ることはできません。使った道具ごとに規約を確かめてください。
ChatGPTとGeminiはどちらがゲーム作りに向いていますか
どちらでもHTMLのゲームを作ってその場でプレビューできます。無料のまま作るならCanvasが使えるGeminiが始めやすく、すでにChatGPTを契約しているならそのまま使えば十分です。
AIで作ったゲームに著作権はありますか
簡単な指示だけで生成したものは著作物と認められにくいとされています。一方で、人が手を加えた部分や、選び方や組み合わせに工夫がある部分は著作物になりえます。判断は個別の事情によるため、販売を考えている場合は専門家に相談してください。
1本作るのにどのくらい時間がかかりますか
1画面で終わるクリック系のゲームなら、プロンプトを送ってから遊べる状態になるまで数分です。ただ遊びやすさの調整やスマホでの確認、素材の差し替えまで含めると、何度もやり取りを重ねることになります。最初の1本は、完成までに数日かける前提で予定を立てると焦らずに済みます。
UnityのAI機能は使えますか
Unity AIは2026年10月時点でベータ版として提供されています。Unity 6.0以降が必要で、Personalでは14日間有効な1,000クレジットの試用のあと、月10ドルで毎月1,000クレジットを使えます。ProやEnterpriseの契約者は追加料金なしです。すでにUnityを触ったことがある人に向いた選択肢です。
まとめ
AIを使えば、プログラミング経験がなくても1本のゲームを最後まで作れます。最初は無料のチャットで小さなゲームを完成させ、素材を整えて公開するところまで一度通してみてください。全体の流れが一度つかめると、どこに時間とお金をかければよいかが見えてきます。
この記事のまとめ
- 作り方はノーコード生成、チャットでのコード生成、開発エージェントの3つに分かれる
- 最初の1本はGemini CanvasかChatGPTで、1画面のゲームから作る
- 修正は1〜2個ずつ頼み、動いた版を保存しておく
- SunoやElevenLabsの無料プランは商用利用できない
- Steamでは生成AIを使ったアートや音、文章を申告する必要がある










